(少し長い記事です)明日8月16日は、1977年にエルビスが死んだとされた日です。
ところがエルビスは生きていました。その経緯を、世界初・本人にインタビューしながら描いたドキュメンタリーDVDをご紹介します。
ギルバートはエルビスが生きているという根強い噂の真相を調べるため、政府の情報公開法を利用してFBIに資料を請求することにした。
10日後届いた沢山の資料は、機密の部分が真っ黒に塗りつぶされていた。しかしインクがまだ乾いていないため、スタッフ全員で特殊溶液を使ってインクを取り除いた。
そうすると今まで知られていなかった事実が浮かび上がってきた。エルビスは、証人保護プログラム=witness protection program=犯罪組織に不利な証言をした人を保護する)により身分を変え、FBI捜査官ジョン・バローズ(John Burrows) として暮らしている。
ギルバートとスタッフは彼を訪ねることにした。
しかしカメラは入れてもらえず、ここからはギルバートとバローズ氏(エルビス)の音声だけになる。
エルビス:
誰かがいつかは僕のことを見つけると思っていたよ。
どうやって死んだことになったのかって?
まず僕の人生を説明させてほしい。僕は1935年にミシシッピ州で生まれた。家はひどく貧乏で、父も刑務所に入ったりしていた。母は苦労人だが、僕はとても仲が良く、彼女から人生のことを学んだ。母はユダヤ人だから、必然的に僕もユダヤ人ということになる。
僕は歌うのが大好きだったけど、全部独学だった。高校でスカウトされ、あっという間に
人気が出るようになった。
トム・パーカーという人が僕のマネージャーとなり全てを管理した。
僕の腰の動きがわいせつとメディアに批判されたりしたけど、音楽は自然にそういう動きにさせるものなんだ。
人気が出るにつれ僕は忙しくなり、母は寂しがって酒に浸るようになってしまった。
1957年に22歳で、僕は米陸軍に徴収された。何故かって?
「ジェイルハウス・ロック」で、ホモセクシャリズムを広めようとしていると政府に疑われた。活動できないように軍隊に徴収・ドイツに駐留させられることになった。
エルビスのジェイルハウス・ロック↓
翌年1958年に母はアルコール中毒で急死した。
一方、軍隊生活で、政府は僕をつぶそうとしたが、そうはならなかった。事故に見せかけて僕を殺そうとしたし、家を爆破しようともした。
逆に軍隊生活で僕は強くなった。
同年、ドイツから帰国してプリシラ(後の妻)と出会い、映画の仕事も増えた。フランク・シナトラと知り合って、彼の仲間を沢山紹介された。
そのあと分かったんだが、みんなマフィアだったんだよ。シナトラはマフィアのおかげで有名になれた。
マネージャーのパーカーは、マフィアが仕切るカジノで大穴を作り、その借金返済を僕がすることになった。(注:ラス・ベガスなどのカジノは全てマフィアの支配下にあるとされる)
映画で稼ぐようになったが、僕のイメージは腰ふり男から愛国主義者と変わっていった。↓
映画の仕事がどんどん増え、世界中に行くことができた。
メンフィス・マフィアと後に呼ばれる、同級生やいとこのグループが自然にできて、彼らは僕の周りについて守ってくれた。
さて1968年ごろの話。アメリカはヒッピーやドラッグ文化に席巻された。多くの若者がドラッグで死亡、共産主義のテロ組織(注:日本の赤軍も同じ)による暴力が蔓延した。↓
特に、ウェザー・アンダーグラウンドというテロ組織(Weather Underground)があちこちで爆発を起こし、共産主義革命を広めようとした。
(注:この時代には、日本の赤軍、ドイツのバーダー・マインホフなども出現したが、背後にCIAがいたと言われる)
僕は危機感を感じた、愛する母国アメリカが潰されようとしていると。
だから法執行の仕事に着こうと決めた。1970年、麻薬取締局の捜査官になった、もう歌手でいるだけでは耐えられないから。二足のわらじを履いても、誰も気が付かないだろうし。当時のニクソン大統領に手紙を書いて、捜査官になりたいと訴えた↓
手紙には、「ドラッグ文化がアメリカをダメにしている。ビートルズはそのために使われている」と書いた。
僕自身はドラッグもアルコールもやらない。
僕が捜査官になったことは新聞にも載ったが、誰も本気にしなかった。
そしてウェザー・アンダーグラウンド(以下ウェザー)のような極左組織を取り締まるプログラムに参加することになった↓
音楽活動をしながら、ウェザーに囮として接触をとり、政府がリーダーを逮捕できるような使命を受けた。以下のような仕組みだ。
まず僕が地方コンサートに行く。FBIが盗聴を始め、情報提供者が街で「エルビスの手下、メンフィス・マフィアがドラッグを売ってくれる」という噂を広める。ウェザーは、ドラッグユーザーだから近寄って来る。取引が成立すると、僕はFBIに連絡し、FBIが盗聴と尾行を開始する。功を奏して、1973年にウェザーのリーダーは逮捕された。ウェザーはキューバから支援を受けていた。
その次の任務は、1975年、フランク・シナトラを通じてマフィアと取引することだった。
僕はアメリカの役に立っている自分がうれしかったが、プレッシャーが増えて薬を飲むことが多くなった。
ところでシナトラは政治家をハニートラップしていた。政治家にマフィアの愛人を近づけて関係を持たせ、脅迫していた。ケネディも引っかかったんだよ。
今回はマフィアを一網打尽にするために、僕の周りのメンフィスマフィアが囮として活躍し功を奏していた。マフィアはお互いに疑心暗鬼になり、仲間割れして殺し合った。(注:このころのマフィア抗争は有名)まさか僕が裏にいたとは思わなかっただろうね。
DEA捜査官の皆と撮った記念写真がリークしたこともあるが、何とか言い訳してごまかした。↓
一方、マネージャーのパーカーはカジノでのめりこみ、借金がどんどん膨れた。その借金を僕はショーをして肩代わりした。
やがて、ウェザーが僕を攻撃するようになった。殺そうともした。僕の正体が少しずつばれそうになったんだ。
シナトラも暗殺未遂に遭ったし、僕はマフィアやウェザーに殺されたくなかった。
1977年に、FBIがマフィアとウェザーの会合を盗聴した際、マフィアはエルビスは捜査官に違いない、と言っていたらしい。FBIは僕に命の危険があると警告してきた。
マフィア、ウェザー、もう一つブラックパンサーという3組織から命を狙われるハメになったんだ。
舞台で撃たれたら、と僕は恐怖におののいた。カーター大統領に相談したら、証人保護プログラムに入りなさい、と言ってくれた。しかし家族も殺されないように、自分だけ死んだことにしたらよい、と僕は決めた。後から復活して音楽活動を再開できると思っていたし。
フェイク死をどうやるか、いろんな人に相談した。
僕の主治医は、自分のガン末期の患者に僕にそっくりな人がいると言った。そのそっくりさんも僕のファンだったので、僕のフェイク死を手伝うことに同意してくれた。
主治医は患者を整形させ、僕の家で死ぬまで過ごさせることにした。しかし彼は太っていたので、僕も夜アイスクリームを食べて体重を増やした。
8月15日が実行日と設定された。主治医はそっくりさんの生命維持装置を外し、浴室の物入れに移動させた。僕も浴室に行ってわざと倒れて、同居中の恋人に発見されるようにした。
主治医はそこで僕とそっくりさんを入れ替えたのだ。救急車が来てそっくりさんを病院に運んでいった。
予定としては、そっくりさんが病院に運ばれたあと僕は浴室から出て、DEAのヘリコプターに乗り、アルゼンチンに行って身を隠すはずだった。しかしDEAのヘリコプターが、ファンが自宅の周りに集まっているのを見つけて去ってしまった。仕方なく僕は自宅のプールハウスでずっと隠れた。
死亡が発表された直後、マネージャーのパーカーはマフィアのドンから電話を受けた。エルビスの死は嘘だろう!と。
僕の死後公開写真を新聞に載せようとしたが、問題があった。そっくりさんはもともと太っていたが、死ぬ直前、何も食べず生命維持装置だけだったのですっかりやせてしまい、僕には似ても似つかなかった。
そこで、蝋人形が自宅にあったのでそれを葬式と死後公開に使った。↓
さらに問題が発生した。葬式当日暑かったので、蝋人形が解けないよう、棺桶に冷房装置をつけるはめになった。いろいろ矛盾があり。疑いを持つ人が多かった。
いずれにしても、そっくりさんは早く維持装置がはずされてしまったかもしれない。申し訳ないと思っている。
マフィアは疑いを持ち続け、僕の墓を掘り返そうとしたが、FBIに阻止された。
ファンがプールハウスの写真を撮ったら、本当に僕が写ってしまった↓
しばらく証人保護プログラムで別の州で暮らし、その後麻薬取締局に戻った。
整形もせず日常生活に戻ったが、誰もホンモノと気づかず、単にエルビスに似ている人、と思われていた。しかし何人かに目の前で「あなたエルビスでしょ?」と言われたこともあった。
でも段々噂が大きくなっていった。
僕が生きているという本も出版され、テレビ特集も放映された。
僕はショービジネスに戻りたかったがいろんな状況が許さなかった。
レーガン大統領にお願いしに行ったこともある。↓
レーガンは僕の復活に賛成してくれたが、その後アルツハイマーになってしまった。
表立ってショーには出れないが、僕は映画の脚本を書いたり、娘(リサ・マリー、一時期マイケル・ジャクソンと結婚)が制作した映画の端役で出たこともある。実は映画「アバター」にも出たんだ。(!)
本当に堂々と復活したくて、クリントン大統領にも会いに行った↓
クリントンは赦免すると言ってくれたが、その数日後にモニカ・ルインスキーのスキャンダル噴出、僕は諦めざるを得なかった。
2004年にFBIを70歳で退職した。その前に2001年の911で、中近東テロリストの捜査を担当していた。
結局、元の世界に戻れなかったのは、僕がFBIとしてオバマの正体を知っているからだと思う。
オバマはウェザーのリーダー、ビル・エアーズに仕込まれた共産主義テロリストだ。
オバマはアメリカを破壊しようとしている。そのことを僕が世間で発言するのを阻止したいのだ。
退職後の生活?
今は自分の歌を聴きながらドライブを楽しんだり、聖書を読んだり、いろいろ勉強している。大学に行けなかったからね。
母のことが今だに恋しくて寂しい。多くの女性と付き合ったが、結局結婚しなかったのはそのためだ。
自分の人生については、神がこの声を与えてくれたし、恵まれた人生だと思っている。
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映画の最後、エルビスが歌を歌います。全盛期そのままの美声でした。
映画でエルビスの顔が出たのは一度だけ、表紙の写真だけでした。メイキャップしているでしょうが、77歳なのにいまだに男前です。
亡くなったと報道されたとき世間は大騒ぎで、当方は10代でしたがよく覚えています。エルビス大好きの叔母がうろたえていました。
さてこの映画から10年たって、エルビスは存命だとしたら今年87歳です。まだ元気なのでしょうか。
アメリカに、訃報に特化したサイトがあります。名前で検索して、亡くなっていたら分かるようになっています。John Burrowsでサーチしたら何人も訃報が出てきましたが、エルビスではないようなので、まだ生きているかもしれません。
我々が思いこまされていることと真実は、しばしば違うという好例です。
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