先日20日に基軸通貨(準備通貨)としてのUSドルが終わったことを書きましたが、その後マイク・アダムスのポッドキャストが勉強になりましたので要約します。
その前に準備通貨の定義です。
「準備通貨(じゅんびつうか、英:Reserve currency)とは、各国政府もしくは金融当局の外貨準備の総額において相当量を占める通貨を指す。準備通貨高は石油や金のような国際間で取引される商品の価格に大きな影響を与える」
マイクは準備通貨の歴史を調べました。
準備通貨はその時点の超大国の通貨が、世界で中心的地位を占める。
現在の米ドルは準備通貨として公的には1921年から始まった(1921ー2024=103年間)
その前はイギリス・ポンド(大英帝国)(1815ー1920=105年間)
その前はフランス・リーブル(ナポレオン)(1720ー1815=95年間)
その前はオランダ・ギルダー(ネーデルラント)(1630ー1720=90年間)
その前はスペイン・レアル(大航海時代)(1530ー1640=110年間)
その前はポルトガル・レアル(これも大航海時代)(1450ー1530=80年間)
なぜこれらの帝国は力を失い通貨が交代していったか、それは海運力や海軍の力で超大国にのし上がったものの、やがてさらに強い国が台頭したからだ。
アメリカの場合は、第一次大戦で疲弊した欧州にとって代わり超大国となったが、製造業の力と安価なエネルギーによるところが大きかった。しかし現在は中国に製造の場を奪われ(日本も同じ)、海軍も中国に負けている。
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ちなみに、ポルトガルの前はベネチアやフィレンツェなどの、今のイタリアの都市国家でした。
「The Venetian ducat and the Florentine florin became the gold-based currency of choice between Europe and the Arab world from the 13th to 16th centuries,」
さて、上のリストでは各国準備通貨の期間を、ドルを除いて平均すると92年です。ドルはすでに103年たっていますから、いつ交代してもおかしくありません。つまり、BRICSの通貨バスケット完成待ちと言えます。10月にロシアでBRICSのカンファレンスがあるようですから、もし通貨が正式にアナウンスされ利用可能となれば、徐々にBRICSに準備通貨はシフトするでしょう。しかもBRICSはドルやユーロ、円のような単なる紙切れでなく、金銀や原油などの裏付けが何割かありますから、信頼性は高いのです。
IMF(世界通貨基金)も、世界各国の米ドル保有高が激減しており、ドルは崩壊の可能性があることを警告しています↓
IMF Issues Serious U.S. Dollar Collapse Warning As The Fed Primes Bitcoin, Ethereum And XRP For A Crypto Price Boom (forbes.com)
昨日聞いたアレックス・ジョーンズでは、インターネット実業家で世界に詳しいキム・ドット・コムが、ドルが崩壊すれば円やユーロも一緒に沈没すると言っていました。
農林中央金庫が赤字補填のために600億ドルの米債券を売却するニュースも、海外で報道されています。日銀の金融政策も矛盾だらけという批判もあり、日本は大丈夫か、という雰囲気です。
どうなるかは神のみぞ知るですが、心の準備とハイパーインフレ対策をしておくのは
大切だと思います。
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