top of page

ドルは新しい時代へ。イラン戦争でペトロドルが終わる。次は何がドルの裏付けになるのか。(2026年5月30日公開)

  • chibamai
  • 10 時間前
  • 読了時間: 3分
Pax Silica=パックス・シリカ、半導体の原料をドルの裏付けに?
Pax Silica=パックス・シリカ、半導体の原料をドルの裏付けに?

基軸通貨の米ドルは大きな変遷を経てきました。1971年8月のニクソンショックで、ドルと金の交換停止が決まり、ドルの裏付け(担保、保証)が無くなり政府の信用だけとなりました。なぜ金と交換停止になったかというと、ベトナム戦争で米はカネが無くなり、金を売却してしまったからと言われます。そして政府の信用も下がる一方で、これはどの国も同じです。 

交換停止の数年後、天才キッシンジャーが、「今度は原油を裏付けにすればいいじゃないか」ということで、サウジアラビアと1973年にペトロドル条約を結びました。この条約の大まかな枠組みは、


原油の支払いは全て米ドルで行う。OPECは原油輸出で受け取った米ドルで、財務省債券を購入し運用する。見返りとして米はOPEC各国に、基地を作り軍隊を派遣して安全保障を提供する。


この仕組みはしばらく秘密にされましたが、2000年代に入ってメディアが詳しく報道した次第です。実質的なペトロドル条約期限はもう到来し、イラン戦争でますますドルの地位が下がっています。原油取引に中国元が使われ始めています。


さて今度は、米は何を裏付けにしようとしているのでしょうか。リサーチ会社スタンスベリーによると、AIやITに必要なレアアースや半導体の原料らしいです。米がPax Silicaと銘打った計画です。



これは中国を仲間外れにして、各国が連携してかの国に対抗しようという作戦です。Pax Silicaはローマ帝国のPax Romana(ローマ帝国が世界平和を導いた)の概念から来ています。

コーパイの説明↓


Pax Silica の核心

  • 主導者:米国国務省(経済局)

  • 発足:2025年12月

  • 参加国:米国、日本、韓国、シンガポール、英国、イスラエル、UAE、オーストラリアなど(その後フィンランド、スウェーデン、カタール、インドも参加)

  • 目的:

    • 半導体・AI インフラの供給網を「信頼できる国」(中国除外)で構築

    • 重要鉱物(レアアース等)の調達・加工の多角化

    • エネルギー・データセンター・製造設備の共同投資

    • 地政学リスク(特に中国依存)を低減


Pax Silica の対象

  • 重要鉱物(レアアース、リチウム等)

  • 半導体製造(シリコンウェハ、EUV装置、化学薬品)

  • AI インフラ(データセンター、電力、ネットワーク)

  • 先端製造(高精度加工、ロジスティクス)

  • エネルギー供給(電力確保、再エネ、原子力)


具体的な動き

  • Pax Silica Declaration(宣言): 2025年12月、ワシントンD.C.で初のサミット開催。 参加国が「AI 時代の供給網を共同で構築する」方針に署名。

  • Pax Silica Fund(基金): 2026年3月、米国務省が2.5億ドル規模の基金設立を発表。 重要鉱物採掘・加工、インフラ、製造設備への投資を促進。

  • 日本の役割: 日本は「化学的 chokepoint(不可欠な化学材料)」を握る国として重要。 例:半導体エッチング用化学薬品、シリコンウェハ製造。


Pax Silica の意味(なぜ “Silica” なのか)

  • Pax:ラテン語で「平和・安定」

  • Silica:シリコンの原料(SiO₂)。半導体の基礎材料。 → “シリコン(半導体)を中心にした新しい国際秩序” を象徴。


まとめ

Pax Silica = AI・半導体・重要鉱物の供給網を、米国+同盟国で再構築する国際枠組み。   目的は、中国依存を減らし、AI 時代の経済安全保障を確立すること。

ーーー

今年12月、米マイアミでG20が開催されますが、そこで正式にドルの裏付けとして発表するという話です。


ドルの裏付けは金から原油へ、そしてシリコンへ。円はドルに依存していますから、最終的に円も、間接的にシリコンが裏付けとなるのでしょう。

なかなか興味深い展開になりそうです。




 
 
 

コメント


購読登録フォーム

送信ありがとうございました

  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

©2021 by Mai's Homepage。Wix.com で作成されました。

bottom of page