10月2日の、米ハリケーンの記事で災害資本主義(Disaster Capitalism)について少し触れました。今日はその言葉の産みの親ともいえる「ショック・ドクトリン」を書いた、ナオミ・クラインさんの同名ドキュメンタリーを見ていきます。画像はドキュではなくネットからコピペしました。
国にショックや混乱を与え、その国の経済政治を牛耳るやり方
シカゴ学派という、言ってみれば現在のネオコン的ビジネスモデルの元締めがいます。
ドキュを要約します。
ーーーーーーーーーーーーーーー
シカゴ学派の代表的経済学者で1976年ノーベル賞受賞の、ミルトン・フリードマンはかつてこの言葉を口にした。「ショック療法(Shock treatment)」
この考え方はまず1970年代の中南米で実行された。1973年のクーデターで、チリは社会主義から資本主義に急転換したが、経済が大混乱に陥り、自由資本主義に反対する市民が拷問され、10万人が投獄された。
この背後で操っていたのは、シカゴ学派とその仲間である。彼らは1970年代、チリだけでなく、ウルグアイ、アルゼンチン、ブラジルといった中南米各国の革命やテロを指揮した。
市民を拷問するテクニックを現地の警察や軍に教えたのは、米であった。理由もなく子供や女性が誘拐され、殺害された。
国は変わって、シカゴ学派に最も支配されたのは、イギリスのサッチャー首相と米のレーガン大統領だった。
1980年代、サッチャーによってイギリスは経済や市場が改革され、社会も国民も大変な憂き目に遭っていた。
そこにフォークランド戦争が始まり、戦争景気で経済は回復した。
戦争や災害で、多くの国営産業が民営化されて資本勢力に乗っ取られるパターン
英では金融市場の自由化が、1986年に行われた(いわゆるビッグバン)。それ以前には、会社の社長の給料は従業員の10倍だったがビッグバン以降は10倍となった。アメリカでは43倍から400倍になった。
ところでシカゴ学派は反共産主義の思想だ。(注:ネオコンはシカゴ大学で1970年代に作られた勢力で反コミュニスト)
共産主義のソ連では1980年代後半からペレストロイカ運動が起こり、10年後のソ連崩壊につながったとされる。
これはジョージ・ブッシュ父が、ゴルバチェフに「ショック療法に備えてくれ」と言ってから起こったものである。ソ連はクーデターや大規模デモや暴動で国が揺れ続けた。ゴルバチェフが退陣してから、エリツィンが登場した。彼もシカゴ学派の命を受け、親戚友人を中心とした縁故資本主義(clony capitalism)で経済のかじ取りをした。ソ連の国営産業は、裕福なビジネス経営者に安く売却され、やがて彼らは「オリガルヒ(oligarchy)」と呼ばれるようになる。
一方、ソ連の国民は大変な辛酸をなめた。当時1億4700万人の人口のうち、物乞いなどせざるを得ない極貧の国民は7200万人に上った。(!)
その後ソ連は崩壊し、米にとって冷戦は終結。新しい敵を作らなければいけない。イスラムが敵とされ、911が起こった。
911はショック療法である。
事件後、「世界が一変した」とメディアは報道した。「文明の衝突」などと学者が言うようになった。オサマ・ビン・ラディンが911の首謀とされ(その後嘘と判明)、どの国でも空港のセキュリティが厳しくなった。
2003年に、イラクが大量破壊兵器を保持しているという理由で(その後嘘と判明)同国が欧米によって侵攻された。明らかに目的は原油である。当然、イラクは経済ショック、大混乱に陥り、無実の市民が大勢拷問・殺害の目にあった。
イラクで欧米資本勢力は混乱に乗じて、現地ビジネスで大儲け
米政府によるイラクへの復興援助はほとんど現地に届かず、実質米の企業群が受け取った。(注・現ウクライナ援助金と全く同じパターン)
そして2009年には、米軍兵士の数よりも、民間の戦争請負人(private contractors)の数が多かった。
これは政府と資本勢力が結託した、Disaster Capitalism=災害資本主義=惨事便乗資本
国としてのイラクは崩壊し、400万人の難民が発生した。
その後2004年に東南アジアで大災害が起こった。インド洋巨大津波である。スリランカなど、海岸に住んでいて避難した地元民は元に戻れず、一斉に跡地にビーチリゾートが建設されるようになった。これも惨事便乗資本である。
このようなショック療法やDisaster Capitalismは、大衆の無知によって成り立っていた。しかし現在人々は覚醒しつつある。
―――――――――
以上です。
このドキュメンタリーは2009年発表なので、東日本大震災もコロナもウクライナも取り上げていませんが、基本は同じです。
災害や戦争を作り出して大儲けする勢力がいるのです。
ソ連もイラクも、シカゴ学派が背後で糸を引く資本勢力によって、滅茶苦茶にされました。
目的は、やはり資源だと思います。現在、ロシアも彼らによって狙われています。
日本は天然資源が限られているため、ここまで滅茶苦茶にされませんでした。日本はいわば人的資源である勤勉で誠実な日本人の特色によって、保たれてきたと思います。
しかし戦後日本人は、それだからこそ意図的な愚民化教育や政策の徹底攻撃を受けてきました。
早い時点でそれを警告していた評論家もいます。
評論家・大宅壮一は1957年にこういう発言をしました。↓
今までマスゴミを使った愚民化の波は沢山ありました。
テレビのお笑いブーム
日経新聞に連載、映画化された「失楽園」→成人男性対象の愚民化
スポーツやフィギュアスケートで国民の注意を大事なことからそらせる
ある日いきなりNHKでプッシュされた「冬のソナタ」と韓流ブーム→中高年女性対象の愚民化
その後も続く、流行りの映画やドラマ、ゲーム
他にもリストはあると思います。
愚民化の目的はずばり、大衆が物事に疑問を持たずにマスゴミに流れるプロパガンダをそのまま受け入れる、ある種の洗脳です。統治しやすくするためです。これは日本だけでなく世界中で起こっていることです。
現在洗脳が成功して、多くの人が毒ワクチンを打ってしまいました。
コロナもウクライナも自然発生でなく制作されて起こったものです。全て出来レースと言えます。惨事や災害、戦争で大儲けする勢力がいるのは事実です。
次に用意されたる惨事は何なのでしょうか。
Comentarios